天城湯ヶ島の弘道寺でコンサートの巻

弘道寺って?

天城湯ヶ島エリアにある寺院のひとつに弘道寺があります。何度も写真を撮った不思議な狛犬ちゃんがいる天城神社の隣にあるお寺で、総領事ハリスが下田から江戸に向かう途中で一泊したお寺として知られています。さとあやの拠点である旧湯ヶ島小学校(市民活動センター)から走れば30秒の場所にあり、あまりにもお寺の裏にあるお庭が美しいので、時間が出来るとお庭にお邪魔するという癒しスポットでもあります。

そんな弘道寺の方丈さんと奥様はこれまで地元の為に色んなイベントをやってきました!


■天城を食す(朝日新聞)

この天城を食すは私が移住前のイベント(もちろんコロナ前)で、一流シェフやソムリエを呼んで一夜限りのレストランを行ったのですが、一瞬で席は埋まりキャンセル待ちのままイベントは終了したと聞いています。

■プロによるチェロの演奏会
■落語
■フルートの演奏会
■チェンバロの演奏会
■朗読会
などなどなどなど!!!
様々なイベントを本堂や鐘撞き堂周りで行ってきたお寺なのです。

そんな弘道寺でいつか私も何かやりたいと思って1年。ひょんなことから、チェロをやっているお友達に別件で声をかける機会がありました。想像してはいたのですが、演奏家もこのコロナ禍で随分とイベントがなくなることで出演がなくなる影響を受けていました。

私の友人のチェリスト村木くんは、大学からチェロを始め、普段はサラリーマンであります。しかしチェロが好きで好きで様々なコンサートに出演している、楽しい男子です。そんな彼と話すうちに弘道寺で何か出来たらいいなぁと思うようになり、「それならば仲間を集めてみるよ!」となりました。

弘道寺の方丈さんと奥様にもお話をしたところ快諾頂き、また主催をこのエリアで活動する「宿を語る会」が務めてくれることになり、イベント開催が決まったのでした。

イベントはこのご時世の為あまり大々的には告知せず、弘道寺の檀家さんと、張り紙に留めました。それでも定員が見えてきてしまったという盛況ぶりでした。

演奏者の皆様

チェリスト村木君に伝えた弘道寺の雰囲気、コンサート開催11月の季節、そしてこの地域の人たちの温かさを伝えて、選んでくれた演奏者はファゴット奏者3名でした。

(左から)

  • 村木 裕介 – Yusuke Muraki チェロ
  • 高島 彩 – Aya Takashima ファゴット
  • 佐藤 亜弥 – Aya Sato イベント企画者
  • 大島 理恵子 – Rieko Oshima ファゴット
  • 北原 亮司 – Ryoji Kitahara ファゴット・コントラファゴット

zoomで打ち合わせをし、その後はLINEで内容を詰め。私はクラシックを聴くのは好きだけど、曲名や誰が作曲したとか、どこのオーケストラがいいとかは全く詳しくないので、湯ヶ島のあったかい人たちの話や、こんな景色なんだとか、コロナで町が静かなんだとか、弘道寺のご夫婦が求めていることをお伝えして、選曲はおまかせしました。最初は高齢の方に合わせた選曲がいいのかなと思ったりもしたけれど、いい音楽はしらなくても心が揺さぶられたり懐かしくなる、それでいいなと思ったのでした。

ご近所の方で作られる会場の素晴らしさ

来る11月6日は晴れ!素晴らしいお天気に恵まれました!

本堂への道は湯ヶ島で和紙を作られている伊豆面工房・鈴木さんの作品の灯篭がお出迎え。
晴れて紅葉の赤のコントラストがたまらない昼下がり。この町で数日前にあった火災のお見舞い募金が受付に設置されました。

弘道寺の本堂はいつもピカピカで方丈さんと奥様の掃除が行き届いていて、それだけでも感動なのですが、そこにご近所の方が活けてくれたダイナミックでそれでいて湯ヶ島の空気が宿る生け花。

小沢きく代さんの活け花。花の材料は旦那さんが中心に集めて来られるコラボ作品。今の時期だからこそ、今の時期しか活けられない、枯れ葉も含めた作品。みずみずしい草花と枯れ木の融合に魅せられました。

これをバックにして、弘道寺秋の夕暮れコンサートは始まりました。

  • 方丈さんの法話・座禅
  • 小沢きく代さんによる朗読

場は十分に温まったところで、いよいよアンサンブルのはじまりです!

「宿を語る会」から司会はさとあやにバトンタッチ。ここから司会やりました。(あんまり気張りすぎると会場が緊張しちゃうかなと思ったんだけど…後からもう少し格好ちゃんとしなさい!と言われました(笑))

満席です。
4人の奏でるメロディーに心が躍ります。
ファゴット3人のみの演奏もあれば、チェロとファゴット2人きりなど組み合わせが色々ありました。

途中休憩をはさみ、この湯ヶ島の人たちは「懐かしい!」と思う青羽根にある清森堂さんのうぐいすまんじゅうも振舞わされました。全部で8曲も用意してくださったのですが、あっという間の2時間でした。最後には「アンコール!」の声もいただきましたが、東京に帰らないとならないため、惜しまれながらここで終了となりました。

17時夕刻。扉を開けるとそこは・・・

先ほどの灯篭に蠟燭を灯してくださって、観客の皆さんをお見送り。和紙に蝋燭って最高の組み合わせで湯ヶ島にぴったり!!!!!!

11月9日付の伊豆日日新聞で取り上げて頂きました。ありがたい。

弘道寺のご夫婦(中央)と今回の出演者の皆さんと、はいチーズ!

湯ヶ島と東京の繋がりがまた1つ創れたことが何よりも嬉しかったです。このような活動は続けていきたい。これが「すべての人に田舎(ふるさと)を。」の1つ。改善点はあれど開催されたこと、関わってくれた全ての人、心からありがとうございました。

投稿者プロフィール

さとあや
さとあや
「すべての人に、ふるさとを。」
東京生まれ、東京育ち。楽天に入社し後半の5年間は「楽天トラベル」に所属。伊豆を担当した中でも「天城湯ヶ島」というエリアに恋をした人。東京からの移住に取り組むこと半年、伊豆市地域おこし協力隊に合格。そして7か月目ついに移住できる古民家に出会いました。天城湯ヶ島への想いと古民家プロジェクトを中心に綴ります。