「…それ、どこ?」と言われる里山、それが私の恋している場所です。
「…それ、どこ?」
ちゃららん ぽんぽんっ ぽんぽんっ
ぼんぼんっ!!!
の軽快な滑り出しのこの曲、もうお分かりですね?
そう!石川さゆりさんの「天城越え」です!(わからんよ)
静岡県は伊豆市にあります天城湯ヶ島の魅力をよく話すのですが、まず地名を出すと
以下のような反応にわかれます。
「…それ、どこ?」というわかりやすい顔をされるか、
「…それ、どこ?」の直球ストレートか、
わかったふりをして、わからない不安があるが言い出せないまま
会話の中で場所を探っていくタイプでトータル90%は占めるかと思います。
残りの10%は
「知ってる!熱海だよね?!」
とか
「河津だよね?!」
とか
そもそも全く違う場所をおっしゃっていただく。いや、伊豆、ということは当たっているけれども。
最後の最後に「知ってる!いい場所だよね!」とおっしゃっていただく方がランクインしますが…あまりいません!爆
私の恋する天城湯ヶ島の知名度は…決して高くありません。しょんぼり🐗ふがぁ…。
ここで!印籠のように持ち出せるのが石川さゆりさんの「天城越え」であります!石川さゆりの「天城越え」の手前の場所だよ!!!と教えると、お相手の声も弾みます!
「あぁ~!!!!天城越え~!」
(大体の方はここで歌います)
しかしながら、皆さんその1秒後には声が曇ります。
「…って天城越えってどこ?」
そう。
天城越えという楽曲と石川さゆりさんが紅白で知られているだけであり
天城湯ヶ島「…それ、どこ?」問題は解消されないのである!
どどーん…。
ここです。ここ!↑
それもそのはず。
楽天トラベルに勤めていた私は知っているが、語弊を恐れずに言えば、伊豆の中でも中伊豆エリアはあまり「人気がない」。「人気がない」、が意味する1つの側面は、ユーザー視点で言えば、繁忙期に予約が取れるか・取れないかだ。
旅行業界にはもちろん繁忙期があって、わかりやすいのは年末年始やGW、夏休みなどである。お部屋の数は決まっているので、売切れたらそれで終わり。売り切れたから追加で餃子作ってー!っていうタイプの業種ではない。繁忙期前ともなれば、各地の楽天トラベル担当は部屋を確保し、楽天ユーザーに予約してもらうためにあれやこれやと考え動く。
すると決まったような流れで部屋がなくなっていく。
■売り切れ順
熱海→伊東→東伊豆→伊豆高原→下田→西伊豆→中伊豆
(季節により下田あたりは変動するがだいたいこんな感じ。天城湯ヶ島は中伊豆に含まれます。)
私はこの単純な流れを掴むのに実は数年かかって、西伊豆と中伊豆のダブルエリアを担当していた時に、「なんてダメな担当なんだ」とものすごく落ち込んでいた時期がある。
鉄道がない土地なので、そうなるのは当然なのだが気づいていなかった。笑。基本的には免許を持ってる人が行ける条件付き土地、なのだ。つまり全ての人が行ける土地ではないということ。そういう意味で人気が出るには相当な何かがないとあかんのだった。
話を「…それ、どこ?」問題に戻そう。
「静岡県」→知ってる
「伊豆」→知ってる
「熱海」→知ってる
「下田」→ペリー・黒船
「湯ヶ島」→「…それ、どこ?」「それどこ」さとあやしらべ
中伊豆エリアの中でも「湯ヶ島」以外にいくつかあるのだが、
「修善寺」→知ってる
となる。伊豆の小京都として頑張っていて可愛らしいエリアです。うらやま。
問題は修善寺から先の、車がなければいけない天城湯ヶ島なのである。
私が恋している場所はそれくらいマイナーで、素敵な土地だ。
さらにここにきて、すごいこと言うけど、「天城湯ヶ島」という土地の名前…ない!笑
天城連山が見える、湯ヶ島地区一帯を指している。※2004年4月1日に、周辺4町が合併し伊豆市となった。その際に天城湯ヶ島町はなくなった。
天城湯ヶ島地区を温泉地として表記するとこんな感じ。
♨湯ヶ島温泉♨
♨月ヶ瀬温泉♨
♨嵯峨沢温泉♨
♨吉奈温泉♨
この辺一帯を天城湯ヶ島と呼んでいます。
そんな天城湯ヶ島をみんなに知ってほしい!でもみんなの人気者になってもらいたくない!
私だけが知っている美味しいラーメン屋を教える気分です。もしくは、隠さなければならない秘密の恋愛を世界中に言ってしまいたい!そんな気分です!!(どんな)
そして、これまた矛盾なこというけど…きっと、鉄道がないからこその、この山里感で、手つかず感。それが私を魅了したことの一端を担ったのは間違いないのだ。
だがしかし、この数年で少々度を越してしまった感じがしている。1つ1つの民家が、路面店が、飲食店が、商店が、バス停が、草刈の度合いが。交通量が、通行量が。歩いている年齢層や。あれやこれや。
全てが天城湯ヶ島を作っていた。
1つ、1つが精気を失い、全体の元気が落ちている感じがする。
「感じがする」
って、ものすごく、感覚的、なのだけど。
だから、私は、行く・住む・働く。
住む場所がなければ、行くことも出来ない、働けもしない。
これだけ恋している私が行けないのであれば、誰も出来ない。
まずは、わたしから!!
ふがーーー!!
そんなわけで、また!
投稿者プロフィール

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「すべての人に、ふるさとを。」
東京生まれ、東京育ち。楽天に入社し後半の5年間は「楽天トラベル」に所属。伊豆を担当した中でも「天城湯ヶ島」というエリアに恋をした人。東京からの移住に取り組むこと半年、伊豆市地域おこし協力隊に合格。そして7か月目ついに移住できる古民家に出会いました。天城湯ヶ島への想いと古民家プロジェクトを中心に綴ります。
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