地面の下の呼吸と水の循環を考えてみない?という1日!「土地の再生・水脈整備ワークショップ1日目」

土地の再生・水脈整備ワークショップ1日目

2023年6月24日土曜日。週間天気予報では雨の表示にソワソワしていたが、日を追うごとにその日の手前の日付が続々と晴れに転じ、ついに当日イベント決行となったー!かみさまー!ありがとー!!

先日6月11日に天城会館にて上映した映画「杜人」ですが、まさにそれを実践してみようというワークショップを企画、今日がその1日目でした。

雨では出来ないイベントだからドキドキだったけど7人の参加者と、さとあや、そして講師に高橋洋平さんを迎えていざスタート!!!

まずは座学から!

9時半から高橋洋平さんの講義が始まり、予定を15分超過してみんなが前のめりで参加してくれていました。私は準備しながらで部分的な聴講だったけど印象に残ったことがある。

それは地球環境と宇宙環境という言葉だ。

「地球環境」は大きく3つに区分されています。

・大地環境

・生物環境

・気象環境

うん、理解できる。

そして、「地球環境」に対して「宇宙環境」がある。

私の反応としては「宇宙」と聞くだけでサッパリわからん、とか、SFの世界に飛ばされてしまうのだけど、今回の対比は「あーそうだね」と納得した。

宇宙環境は太陽とか引力や重力などの単語が並ぶ。確かに、宇宙あっての地球だなぁ。そして、地球環境の中に我々は住んでるんだなぁとしみじみ聞き入った。

今回のワークショップは地球環境を整えるワークショップなんだと、大きなテーマを冒頭から添えてもらった感じがした。

さらに本日の会場は天城湯ヶ島エリアなのだが、伊豆のど真ん中であり、狩野川の上流に位置する場所。狩野川の下流で生活するみんなにも好影響をもたらすという言葉は心が引き締まる感じもした。

湯ヶ島のA地点が大地の再生が行われた。

湯ヶ島のB地点も大地の再生が行われた。

点が2つになったように見えるけれども「自然は足し算の積み重ねではなく、掛け算だ」という言葉があった時に、途方もない活動に感じていたことも、ある一定ラインまで進むと、点が線になり、ある日面になり、出てくる成果が想像を超えてくる現実があるのだなと希望をもらいました。

これは庭の中でも同じ考えで、庭の点(通気穴)が変われば、線(側溝)が変わり、線が変われば、面が変わるという相乗効果が起きる。これも掛け算の世界観だ。

さぁ!大地の再生と水脈整備の実践だー!

まずは現状の解説

まずこの庭は緑と色鮮やかな植物が季節ごとに花咲かせます。一見元気なんだけど、雨の日はこの通り、雨水が地面に浸透していかなくて、じゃぶじゃぶしてしまう。雨が上がればもう水は無いんだけれども、あきらかに水たまりになるよねという形に地面はえぐれていて、不思議な形で苔も育ってしまっているという状態。

雨の住宅の門。排水が追い付かない。
雨の玄関アプローチは楽しく飛び石!
雨の玄関の前のかどっこはミニ池。

地下水路らしき場所も見受けられるけど、どーみたって、機能してないでしょという感じです。

さてこのワークショップ名「土地の再生・水脈整備ワークショップ」とつけてしまったのですが、どう考えても「土地の再生」ではなくて「大地の再生」にすべきでした。本当にごめんなさい。(笑)一緒のようで違う気がする…、でも名付けてしまったので仕方なし!

これらを使って再生していく。Photo by Yohei Saito
みんなで敷地を歩く。どんな状態かを五感を使いながら見て回ります。Photo by Yohei Saito

点穴を掘ります!

点穴という地面に空気を通るようにする入り口を作ります。一番簡単に作る方法は、ながーいマイナスドライバーを地面に突き刺して、穴を掘り、そこに炭や落ち葉をいれる方法。(マイナスドライバーを通称「ぐりぐり」と呼んでいた(笑))

通称「ぐりぐり」で点穴をあける講師の高橋洋平さん。そこに竹炭を詰めていく。Photo by Yohei Saito

↑通称ぐりぐり。大地の再生には必須アイテムっぽい。

次に簡単な方法はスコップをグサッと地面に突き刺して、開けた溝に炭と落ち葉を入れる。これだけでも空気を通す穴となれる。

ホッピングにしか見えないが、スコップで点穴あけちゅう。Photo by Yohei Saito

ということで庭にはモグラが50匹くらい現れたのか?と思うくらいの穴がたくさん出来上がったのだった。

水脈を掘ります!

さぁ、ついに水脈を掘ります。高橋洋平さんの指示に従い、結構な深さの水脈になる溝を掘っていきます。私はこの時昼食の準備に回ってしまったのですが、地面は割と柔らかかったようで、あっという間にこのような溝が出来上がりました。

水脈に点穴をつくります!

先ほどは地面に直接点穴をつくりましたが、今度は水脈に点穴を作っていきます。この点穴は竹で作ります。ダブルスコップで穴をあけたら、そこに節を抜いた&割れ目を軽く入れてある竹を入れます。竹の周りに有機物(竹炭・中枝・小枝・葉っぱ・竹のはっぱなど)を動かなくなるまで詰め込みます。

↑ダブルスコップ。通称「ダブスコ」

この時に意識するのは渦巻。水が穴にはいっていくとき渦を巻いていきますがそれをイメージして小枝を詰めます。(だが途中からとにかく詰めることに意識が持っていかれることしばしば)

大地の再生で使う有機物は基本的にはこの土地で出て来たものを中心に使う。今回は庭で剪定した枝葉を中心に使った。

点穴が出来たら次は側溝に大枝→中枝→小枝の順で敷き詰めていく。最後は葉っぱをこれでもかーというほどに詰めていく。これが自然の水と空気が通る仕組み…か。

まだまだ詰める!ワークショップやりたい方は場所によっては資材を集めることはなかなか苦労が伴うかもしれません。相当使います。
みんなが帰った後、最後の仕上げをする講師の高橋洋平さん。点穴の竹を地面の高さでチェーンソーでカットします。
最後の最後はみんなが掘った地面に竹炭と落ち葉をマルチの役割としてかぶせ、最後は風が通ったようにほうきで自然な形で整地する。

整備された土地に立つと多くの人はそこに新しい空気の循環を感じる。「気持ちがよい場所だ」と直感で感じるのです。不思議だなぁ。これは山を歩いていて「ここ気持ちいいな」と感じる感覚にそっくりだと思うのです。

今日一日朝から夕刻まで長い時間この庭に関わってくれた高橋洋平さん、ありがとうございました!!

Photo by Yohei Saito
Photo by Yohei Saito

そして協力隊の斎藤洋平さん、いつも素敵なお写真ありがとうございます!
その場の空気を切り取れる素敵なカメラマン斎藤洋平さんのInstagramはコチラ!
https://www.instagram.com/izu_no_photo_repo/

次回予告!次は2023年7月1日(土)!参加したい人あつまれー!

本日の参加者。一番遠くは埼玉から。全員映画「杜人」を鑑賞しているメンバーでした!Photo by Yohei Saito

次回は来週7月1日(土)です。定員は20人までとさせて頂いております。

ワークショップ7月1日 ※雨天時は7月8日(土)
申込フォームはコチラ。(googleフォーム)

送信ボタンを押すと申込完了となります。
その後登録したメールアドレスに確認メールが送信されます。(メールが届かない場合 1.登録のメールアドレスに誤りがある 2.受信ボックス以外に振り分けられているを確認してください。)

*持ち物・服装 飲み物、長袖、長ズボン、手ぬぐい、着替え、作業靴、作業手袋、(ご自分の使い慣れた腰道具があればお持ちください。こちらでも用意しますが次の道具をお持ちの方は持って来てもらえるととても有難いです。(剪定バサミ、剪定ノコギリ、ノコギリ鎌、移植ゴテ、ナタ)、剣先スコップ、唐鍬、備中鍬など)

講師に修善の森プロジェクトの会代表 高橋 洋平さん(庭師で環境再生医中級)をお招きします。

* タイムスケジュール
9:00 集合・受付
9:30 講義開始
10:00ごろ 作業開始
12:00 昼休憩
13:00ごろ 作業再開
15:00 終了予定・解散
※途中参加・退出ご希望の場合はご相談ください。

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投稿者プロフィール

さとあや
さとあや
「すべての人に、ふるさとを。」
東京生まれ、東京育ち。楽天に入社し後半の5年間は「楽天トラベル」に所属。伊豆を担当した中でも「天城湯ヶ島」というエリアに恋をした人。東京からの移住に取り組むこと半年、伊豆市地域おこし協力隊に合格。そして7か月目ついに移住できる古民家に出会いました。天城湯ヶ島への想いと古民家プロジェクトを中心に綴ります。