伊豆のわさびでご飯を食べる?!

伊豆のわさびでご飯を食べる?!

楽天トラベルで伊豆を担当したのは約5年。30歳を前にして当時のさとあやは旅行はほぼしない、たまの休みは都会でばっかり過ごし、こんなに都内から近場の伊豆には行ったことがないという状態。そんな私が担当させてもらったのは大きく2つのエリア。

【西伊豆】→【西伊豆・中伊豆】→【中伊豆】
※最後の1年は全国で先生業

とこんな具合でエリアを持たせてもらいました。

西伊豆を担当するとどこでもおもてなしで出してくださったのが「ところてん」でした。(西伊豆と言っても広いですが)。中伊豆を担当して、中でも一番南に位置する「天城湯ヶ島」エリアでは、どこに泊っても「わさび丼・わさび飯・わさびご飯」でおもてなし頂きます。

漫画「孤独のグルメ」で有名になったわさびごはんですが、その前から、天城湯ヶ島ではごくごくメジャーなこのご飯。「知ってる!」方も「なにそれ?」な方にもわさびごはんの魅力を少しでも知って頂けたら嬉しいです✨

わさびは日本においてはハーブだと思う。

伊豆に関わるまでの私にとってのわさびは、S&Bさんが出しているチューブのわさび、もしくはスーパーでお刺身を買ったら無料でついてくる、小さなパックのわさびでした。チューブのわさびも、小さなパックのわさびもいつの頃からか、無いとダメ!な大切な存在になっていたのですが、あれこそをわさびだと思って大人になりました。(あれは安いものほど割合のほとんどが西洋わさびだったということはだいぶ後で知ることになる…)思い込みというくらいだから、あれ以外のわさびがあるということも深く考えたこともありません。もちろんパッケージにはわさびの絵が描いてありますから、植物であることはわかっているよ、くらいなものです。

伊豆、中でも天城湯ヶ島に関わるようになってから、やたらと「わさび」に出会います。まずは車を走らせているとブルーの網がかかったエリアがたくさんあり、その中にはただただ緑があります。最初の頃はそれが何だかわからなかったけど通うたびに知識がつき、ついにあれは「わさび田」ということを知ります。つまりわさびを育てているんです。わさびは太陽に弱くて、日陰が必要で、そのためにブルーや黒の網を張っていることを知ります。知らずに車を走らせていると、ブルーや黒の網はあまり見た目がよろしくないですが、それを知ってからは、別の感覚が芽生えたことを覚えています。

また色々なお宅や、宿泊先、店舗を訪れると、頻繁に出会うのがわさびのホルマリン漬け?です。目を疑うほどのわさびが大きな瓶に茎も葉もまるごと詰められて、堂々としている姿でそこにあります。この土地は何だかものすごくわさびの存在が大きい土地なんだということを肌で感じ取っていきました。

そしてもちろん、中伊豆の最南端天城湯ヶ島エリアに宿泊すれば、小さめのわさびが一本おろし金やおろし板と共に提供され、当然わさびは自分でするものとして提供されるのです。大抵の場合は「擦り方はご存じですか?」と丁寧に接客いただけます。ここにも毎度わさびへの愛と、わさびを提供する者としてのプライドを感じざるを得ないのでした。

その説明の際に添えられる言葉として「おろしたてのわさびはいい香りです」と言われることも多い。多くの場合は自分で擦るので、擦っては嗅いでを繰り返して、やってることはアロマだなって思う。笑

さとあやはパクチーも、クレソンも、柚子や、山椒などああいう香りが強いのを好むのですが、わさびも同じような感覚で私を癒してくれるし、「ハーブ」って言っても過言ではないかなと思います。

 

ブームになる前から伊豆ではわさびご飯はあった

で、わさびご飯ですが、さとあや的にご用意いただきたいのは次の通りです。

  • ほんわさび
  • わさび用おろし金(板)
  • かつおぶし
  • 発酵してるお醤油(なければ普通のお醤油)

シンプル。いたってシンプル!

わさびの種類によっても色々ありますが、ご飯におススメなのは「真妻わさび」まづまって読みます。香りがより豊かです。育つのに2年かかるわさびです。もちろんなければ他の種類のわさびでもOK!!わさびは上に伸びていきますので、茎側の細胞のほうが新しいです。新しい方が香りが強く、辛味は弱いです。なのでご飯に乗せる時は茎から擦るのがおススメです🎵もちろん先っぽも美味しいのは言うまでもありません。涙が出ちゃうけど…。

こんなにシンプルな食べ方なのに、何杯も何杯も食べたくなっちゃう。翌日も食べたくなっちゃう…。もっと香りを味わいたくて、あと少し、あと少しとワサビの量が増えていき、結果「ふが!」と失敗して泣くのが、さとあやの毎度のパターン(学習なし)です。

伊豆に来たらわさびご飯を食べよう!

なかなか見た目が地味ですし、伊豆と言えば他にも食べたくなる美味しいものも多くて、出会うまでは心が揺らぐかもしれません(何を隠そう自分がそうだったから)。けれど、1度、もしくは2度で会えば、このわさびご飯のシンプルにもかかわらず、どこまでも豊かな広がりを楽しんで頂けると思います。

天城湯ヶ島は全国でもわさびの生産量日本一です。是非そんな土地のわさびを味わって思い出のひとつに加えてもらえたらと思います✨

投稿者プロフィール

さとあや
さとあや
「すべての人に、ふるさとを。」
東京生まれ、東京育ち。楽天に入社し後半の5年間は「楽天トラベル」に所属。伊豆を担当した中でも「天城湯ヶ島」というエリアに恋をした人。東京からの移住に取り組むこと半年、伊豆市地域おこし協力隊に合格。そして7か月目ついに移住できる古民家に出会いました。天城湯ヶ島への想いと古民家プロジェクトを中心に綴ります。