伊豆で憧れの味噌づくりに挑戦!

さとあやが田舎の暮らしの勝手なイメージをして、憧れていたことがいくつかありました。

  • 近所の人と掃除
  • 炭火で焼き芋焼く
  • 焚火を囲んでお食事
  • ふきのとうや山菜摘み
  • たけのこ堀り(たけのこの刺身を食べる)
  • 味噌づくり

上から4つは既に実現しまして、あとはたけのこ掘りと味噌づくりとなりました。味噌づくりは移住して割と早い段階から「味噌づくりがしたくって」と口に出していましたが、意外にも周りには作っている方がおらず…。 ( ゚Д゚) ガーン…

話をすると「昔は作っていたんだけど。」という声が結構聞かれました。何故味噌づくりを辞めてしまったのか聞いてみると

  • 体力的にきつくなった
  • 道具が壊れた
  • 麹屋さんがなくなった

この辺りかなと思います。昔は味噌を作る専用の「味噌蔵」というものがあったともたまに聞く!すごい!!! ( ゚Д゚)

しばらくして市役所の職員さんが「味噌づくり一緒にやってくれるって!」と人を紹介してくれました。その方は中伊豆でしいたけ農家を営む山口さん。

ご近所の方と一緒に2月~3月ごろ毎年味噌づくりをしているとのことだった。早速繋いでもらって電話をするとものすごい明るい方!!めちゃくちゃテキパキしている。

「あなたどこからやりたいの?最初からやりたいの?」

という質問をされ

「はい!最初からやりたいです!」

と答えたものの、はっきり言って味噌づくりの工程を知らないので、何が最初なのかどうかわからない(笑)

どうやら山口さんが言う“最初”は大豆を洗って水に浸すというところからであった。

さとあやが来る日までに大豆と麹を仕入れておくわねと言ってくださり、ついに初日を迎えた。

(`Д´)ゞラジャー!!

味噌づくり1日目:豆を冷やかす=洗って水につける

さて、1日目。3月3日17時に伺いました。

普段は収穫したしいたけの作業に使っているであろうガレージで作業は行われる。

さて、“豆を冷やかす”という頭の中であまり理解していない作業にめちゃくちゃ気合入れて到着しました。ご挨拶を終えまずは道具を洗います。

大きな竹のざるを洗ったり、プラスチックの樽を洗います。

伊豆に多いのですが、山の水がただ出る蛇口を持っている家が結構あって、ここもそうです。つまり山の水がただ流れているだけですから、料金はかからない蛇口です。結構カルチャーショックです、東京人にとっては…。

気温が氷点下になる時などは蛇口を敢えて閉めないでおいて凍結を防いだりします。下手すると凍結しっぱなしで冬に山水の蛇口から水が出なかった!なんてこともあるんだって。

というわけでこの山水の蛇口はめちゃくちゃ冷たい!!!それを察してくださってゴム手袋を貸してくださるお母さま…。お…お優しいっ!!

道具を洗ったら、事前に購入してくれていた米袋に入った(笑)大豆を渡してくれました。これを今から洗います。ちなみに材料はこんな感じ(笑)

  • 大豆5キロ
  • 麹1キロ+塩1キロ
    →事前にお米を麴屋さんに持っていてくれて麹になったものを粗塩と併せてくれているもの

これでお味噌が出来るんだ…。なんか…不思議…。

【1】まずはこの大豆5キロをがしゃがしゃ洗います!!!

【2】この豆を寸胴に入れて水に2日間浸します。

この日の作業はこれで終了(笑)

ちょっと拍子抜けだった…!説明は聞いていたのだけどもっと色々かと思ってた…!!ちなみに豆は水を吸って3倍に膨れます。確かにつける前は真ん丸ですが、これがどんどん大きくなって形を変えていきます。

2日目:味噌づくりの本丸がスタート

さて、味噌づくりの2日目は、実際には4日目です。間の2日間でたーーっぷりお水を吸わせてあります。

さてこの日は寒く風の強い日でした。そんな朝8時半にガレージに行くと既に水を吸った大豆の寸胴は火にかけられていました。7時半からガスをつけてくださっていたようです。

【3】この寸胴の中でぐつぐつ煮ます。焦げ付かないように、多少沸騰させて豆が躍るような火加減にします。強すぎると吹きこぼれますのでちょくちょく様子を見ながら火の調整をします。

煮る時間は約8時間(笑)

味噌づくりを教えてくれたお母さんによればこの豆を煮る仕事が味噌づくりの大半を占めていると言っていた。確かに8時間も鍋の側にいて火加減を見るというのは長丁場です。

さて!豆の柔らかさが、小指と親指とで潰せるぐらいまでになったら煮る作業は終わりです。

豆を茹でています。踊る程度の火加減。
水を吸って形が変わりました。
煮た豆をすくって冷まします。

【4】冷めた大豆をミンチにする機械にかける

肉をひき肉にするように、大豆をその状態にする機械に豆をどんどこ入れていきます。お母さんと2人組でやっていきましたが、上の部分に煮豆をいれて、棒で押し込んでいきます。

この豆を~
ミンチにします!
どんどん押し込みます!

【5】麹屋さんが作ってくれた麹×塩をかけて混ぜる!

まんべんなくのばします。
麹と塩が混ざったものをかけます。
平均的に混ぜます!

【6】空気を抜いて詰める作業

空気を抜きながら丸めます。
ハンバーグみたい。味噌玉です。
味噌玉を樽に詰めていきます。

ここで驚きなのですが、詰めていく時に、この味噌玉を樽にたたきつけるんですよ…。

ベシッ!!!!!!

わかりますか?これ投げつけてるんです(笑)

「おりゃー!!ふざけんなー!!!あいつめー!!!」とばかりに投げつけていきます。(良い子はマネしないでね( `д´)b)

(漆喰うまーくぬれーるの樽を再利用していることがここでバレました)

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↑これこれ。(笑)

【7】半年間カビがはえないように最終段階のお仕事

さあ、最終工程です。最低でも6か月寝かせますので殺菌して様々なもので「蓋」をします。

  • 味噌を敷き詰めた上に粗塩を振りかけます。
  • ラップをかけます。
  • 重しとしてお皿を置きます。
  • お皿の上にわさびを擦ります。(!?)
  • ラップをかけます。
  • 蓋をします。
  • ひんやりした場所に半年置いて出来上がり。

待って待って!4番目何かおかしいでしょう!!!!!!( ゚Д゚)

何やら味噌づくりのお仲間がわさびのチューブを試しに入れて保管したらしいのです。入れたところ全くカビが生えなかったという情報をくれたようで、冷蔵庫にあった生わさびをなんとも贅沢に擦ったわけです!

発酵食品なのでカビがある程度はえることは仕方ないのですが、生えないにこしたことないですよね。

塩をかぶせて、ラップ。
お皿の上に生わさび(笑)
お味噌づくり教えてくれた山口夫婦。

味噌づくりって体力勝負!

いつもは近所のお母さま達は自分の台所で豆を煮て、それらを持ち寄って作業をするらしい。今回さとあやは1人での参加&初めてだったのでご夫婦がつきっきりで一緒に味噌を作ってくださった。何と言ってもこの体力勝負の味噌づくりをお手伝い頂いたことには感謝しかないです…。しかも長時間。しかも事前の仕込みも相当手伝ってくださった。

あ!ちなみにですが20キロつくった。゚+.(・∀・)゚+.゚

↑相当な量。

冒頭にも書いた通り、味噌をつくる環境も、人も減っていく一方なのかな…と思う。でもこれって発酵食品という名の文化だなぁとも思う。これを大切な文化として、観光資源や教育と絡めて未来に繋いでいきたいなと夢見ています!!!❤

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投稿者プロフィール

さとあや
さとあや
「すべての人に、ふるさとを。」
東京生まれ、東京育ち。楽天に入社し後半の5年間は「楽天トラベル」に所属。伊豆を担当した中でも「天城湯ヶ島」というエリアに恋をした人。東京からの移住に取り組むこと半年、伊豆市地域おこし協力隊に合格。そして7か月目ついに移住できる古民家に出会いました。天城湯ヶ島への想いと古民家プロジェクトを中心に綴ります。