修善寺温泉 麦わら細工『晨』~あした~ で鍋敷きイヤリング初挑戦してきた!

前々から気になっていた麦わら細工「晨」~あした~。そしてその工房にいる辻享子さんとはイベント出店いにいらっしゃったらちょこちょこ顔を出してお話はしていました。

そんな折、知人が「麦わら細工体験やってきたんですー!」と聞いてさらにやりたいなと思いは募り…ついにその日がやってきました。

修善寺温泉にある工房入り口にある看板

麦わら細工の発祥は東京の大森

これだけ熱心に活動されているので修善寺が発祥と思いきや、実は違います。麦わら細工は、江戸時代の中頃、江戸を行きかう参勤交代の人々のお土産として売られていたようです。置物やでんでん太鼓などの立体的な「編み細工」、小箱に麦の光沢を活かした「張り細工」の民芸品があります。

その頃の様子は『江戸名所図会 2巻』の「麦藁細工(むぎわらさいく)」として残っています。


斎藤長秋(さいとうちょうしゅう)編 長谷川雪旦(はせがわせったん)画 天保5年(1834)~天保7年(1836)刊 

帰る先のご家族のことを思って、どの麦わら細工が喜ばれるかな~って選んで、壊れないように大切に持ち帰ったんだろうなと上記のリンク先の絵を見てほほえましくなりました。

さて、そんな大森の麦わら細工が何故修善寺温泉に?

工房の初代は、享子さんのお父様、辻 晨吾(つじ しんご)さんでした。

昭和21年の戦後、師匠から大森細工の技を受け継ぎ修善寺温泉で作品を作り続けました。お土産物はもちろん、学校教育としてもたくさん関わってきたと聞いております。お亡くなりになった後一度は途絶えたものの、奥様と娘の享子さんが技術を受け継ぎ発信しているのでした。

念願の伝統工芸麦わら細工!

伝統工芸と聞くと何ともハードルが高いと思うのは私だけだろうか…。色んな意味でハードルが高い。

伝統工芸(でんとうこうげい)とは、長年に渡り受け継がれている技術や技が用いられた美術や工芸のことをいいますと辞書にはある。

  • 伝統的で神聖なものな気がする
  • 不器用な人は出来ない気がする
  • 超高級な気がする

なんかもう…ネガティブですいません(爆笑)

イベントで出店している享子さんと立ち話する中でこれらのネガティブなハードルが低くなり、しまいには消滅してしまって、あれよあれよと体験する日を決めました。(*´・ω・)(・ω・`*)ネー

私が気になっていたのはその日も飾ってあった「鍋敷きイヤリング」でした。鍋敷きの編み方で作るイヤリングです。こんな難しそうなの出来るんだろうかと思いつつ、愛らしい色合いと網目に、「それならば頑張れそう」と思ったのでした。

あと…ネーミングもいいじゃん?( ´_ゝ`)

当日、工房に伺いますと、明るい声と笑顔で享子さんが迎えてくれます。この日はとても暑い日だったのですが「ごめんね~!冷房無いの、扇風機なんだ~!」とひとこと。こういうことは郷に入っては郷に従えで、時代背景を想えば冷房がないことに何の文句もない。

むしろじっとり汗をかきながら作業することでより江戸時代を感じることが出来るななんて思った。(実は地味に江戸時代が好き。江戸東京博物館大好きっこ)

工房の中には作品が所狭しと並んでいます。

ホタルかご。昔は蛍をここに入れた風情ある作品。農家の皆さんは昔編んだことあるんじゃないかな?と言っていた。LED電球をいれるのは今どきだ。
非売品の龍。麦の茎だけでなく穂先を使う作品なので作る場合は事前に材料の確保が必要なんですって。立派だ…。
麦に着色してありカラフルに編むことが出来る。これが「編み細工」

今回は協力隊の齋藤くんと一緒に体験に来ました!私は「鍋敷きイヤリング」で、2時間くらいかかるかなと言われていたのですが、齋藤君は15分で終わるかなと言われる作品を作ることに。すごい時差である(笑)

齋藤君が作ったのは置物やしおりに出来る「馬」です。平べったい作品。

とっても丁寧に教えてくれます。
重ねて折ってくぐらせて…
馬の胴体が出来て来た。

さて、私の鍋敷きイヤリングですが、こちらはワイヤーに麦を巻き付けながら編んでいく作品となります。

色付けされた麦。英語でストロー。そのままストローの状態です。好きな色を選びます。もちろん単色でもOK。
ストローにハサミを入れて縦にすーっと切ります。開いて長方形に展開します。
開いた麦を竹でこすると表面がテカテカして発色がよくなり、そして平らになります。さらにカッターで細く切って一本一本の材料にしていきます。
鍋敷きイヤリングの土台となるワイヤーに細く切った麦を括り付けながら編んでいきます。最初は慣れなくて…なかなか順序が覚えられない。何回か繰り返すうちに目と手で手順を覚えていく。 photo by Yohei Saito
何度も何度も根気強く教えてくれる享子さん。覚えが悪くてごめんなさい💦 photo by Yohei Saito
初作品。がたがたしちゃったけど可愛いよ。phot by Yohei Saito
さとあやと享子さん。お互いの鍋敷きイヤリングを持って。 phot by Yohei Saito

ご興味ある方は是非チャレンジしてみてください。もちろんご自分への、大切な人へのプレゼントとしても超おススメ!

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営業時間:営業日は10:30~17:00にて営業
〒410-2416  静岡県伊豆市修善寺806-1 

投稿者プロフィール

さとあや
さとあや
「すべての人に、ふるさとを。」
東京生まれ、東京育ち。楽天に入社し後半の5年間は「楽天トラベル」に所属。伊豆を担当した中でも「天城湯ヶ島」というエリアに恋をした人。東京からの移住に取り組むこと半年、伊豆市地域おこし協力隊に合格。そして7か月目ついに移住できる古民家に出会いました。天城湯ヶ島への想いと古民家プロジェクトを中心に綴ります。